「ドキドキする」「脈が飛ぶ感じがする」——そんな経験をされたことはありませんか

こんな症状はありませんか
- 急に脈が速くなる、ドキドキする
- 脈が飛ぶ、抜けるような感じがある
- 胸がざわざわする、脈が乱れる感じがある
- 動悸と一緒にめまいやふらつきがある
- 突然目の前が真っ暗になったり、気を失いかけた
これらの症状が「たまに」なのか、「頻繁に」なのか、「動機など胸の症状以外に、めまいや失神を伴うか」
によって、緊急性は変わります。
不整脈にはいろいろな種類がある

「不整脈」と一言で言っても、実はその種類はさまざまで10種類以上の病気があります。
心配のいらないものから、すぐに治療が必要なものまで幅広くあります。
大きくは脈が早くなる頻脈系、脈が遅くなる徐脈系、異常な場所からの脈の発生による期外収縮系に分かれます。
様子を見てよいことが多いもの
- 期外収縮
脈が一瞬飛ぶ、抜ける感覚がある。
心臓の上の部屋である心房から生じる「上室性」と、下の部屋の心室から生じる「心室性」の2種類があります。
いずれも健康な方にごく普通に見られるもので、数が少なく自覚症状も少なければ、経過観察で良いことが多いタイプです。
ただし、一日のうち数が多い場合や、連発する場合、心筋症など心臓に病気がある場合は治療が検討されます。
注意が必要なもの(頻脈系)
- 心房細動
心房が小刻みに震えるように動いてしまう不整脈です。
脈がバラバラに乱れ心臓の中に血栓ができるリスクがあります。
動悸として自覚されることが多いですが、無症状のまま健診の心電図で見つかることもあります。 - 心室頻拍
心室から異常な電気信号が連続して発生するタイプです。
動悸だけでなく、意識が遠のく、失神するといった症状を伴うことがあり、場合によっては命に関わる危険な不整脈です。
持続する場合は救急対応が必要になります。
注意が必要なもの(徐脈系)
- 房室ブロック
心房から心室へ電気信号がうまく伝わらなくなるタイプです。
程度によってはほとんど症状がないこともありますが、進行すると脈が大きく遅くなり、めまいや失神を起こすことになります。 - 洞不全症候群
心臓のリズムを作る「司令塔」である洞結節の働きが低下し、脈が遅くなったり、一時的数秒間心臓が止まったりするタイプです。
めまい、失神、息切れなどの症状が出ることがあります。
なぜ不整脈が起こるのか

不整脈が起こる背景には、いくつかの要因が考えられます。
- 心臓自体の病気
心臓弁膜症、心筋症、心筋梗塞の既往など、心臓自体に負担がかかる病気があると、不整脈が起こりやすくなります。 - 高血圧
以前の記事でもお伝えした通り、高血圧が続くと心臓に負担がかかり続け、心房細動などの不整脈のリスクが高まります。 - 甲状腺の病気
甲状腺機能が過剰に働くと、動悸や頻脈として現れることがあったり、機能が低下すると徐脈の原因になることがあります。 - 睡眠時無呼吸症候群
睡眠中の低酸素状態が心臓に負担をかけ、心房細動の発症リスクを高めると言われています。 - 生活習慣・嗜好品
カフェイン、アルコール、喫煙、睡眠不足、過度なストレスなども、動悸や不整脈のきっかけになることがあります。 - 加齢
心臓の電気の通り道である刺激伝導系は、年齢とともに少しずつ衰えていきます。
心房細動は特に高齢になるほど頻度が高くなる不整脈です。
このように、不整脈は単独の問題ではなく、甲状腺疾患など他の病気と深く関わっていることがあります。
その他にも貧血や遺伝的要素もあります。
原因として、体全体の状態、原因となっている病気を見極めて診ることが大切です。
注意したい心房細動

数ある不整脈の中でも、頻度と合併症から知っておいていただきたいものの一つに心房細動があります。
心房細動自体で命に関わることは多くはありませんが、心房内での血液の流れがよどむため、血の塊(血栓)ができやすくなり、それが脳の血管に飛んで詰まると脳梗塞を引き起こすことがあります。
心房細動が原因で起こる脳梗塞は重症化しやすいことが知られています。
その他にも、心房細動により心臓の動きが弱くなり息切れがする、肺に水がたまるなど心不全になることがあります。
症状がないからと放置せず、健診などで見つかった際にはきちんと対処することが大切です。
心房細動は、年齢とともに頻度が上がる不整脈で、高齢になるほど珍しくないものになっています。
一方で、症状の出方には個人差が大きく、はっきりと動悸を感じる方もいれば、まったく症状を感じないまま過ごしている方もいます。
「症状がないから心房細動ではない」とは言えない点が、この病気の分かりにくいところです。
だからこそ、健診などの心電図チェックが重要な役割を果たします。
このような時は早めに受診を
- 動悸の始まりと終わりがはっきりと分かる
- 動悸と共に尿意を感じる
- 動悸の後に一瞬でも意識が遠のいた、失神したことがある
- 健診の心電図で「不整脈あり」と指摘された
疲れているだけかな、など様子を見てしまいがちな症状ですが、背景に治療が必要な不整脈が隠れていることもあります。
不安を感じた時は一度ご相談下さい。